フリーランス保育士という名称が少しずつ広まっているように感じます。一方で「フリーランス保育士はやめとけ」という意見もあるようです。私自身、フリーランス保育士となって1年以上経過しました。今回はその中で感じた「現実」について書いていきたいと思います。
「フリーランス保育士はやめとけ」これだけの理由

結論から申し上げますと、相当な覚悟がない限り「フリーランス保育士はやめとけ」です。その理由を私の経験から詳しく書いていきます。
フリーランス保育士については以下の記事でも書いています。



フリーランス保育士の成功者はごく限られた人
厳しいことを書くと、ネット上では一部「誰でもフリーランス保育士になれる」という文章が見られますが、なるだけならばそれはなれます。
保育士資格と開業届があればOKです。
しかしフリーランス保育士で収入を得るにはかなりの行動力、その人自身の能力と魅力が無いと、ほぼ難しいです。
他の記事でも詳しく書いていますが、フリーランス保育士の仕事は「ベビーシッター」「ライター」「YouTuber」これくらいがいいところではないでしょうか?
一部「フリーの保育士」「単発の仕事」という意見も見受けられますが、正直そういうフリーランス保育士や仕事の募集を見たことがありません。
もちろん、これからそういった仕事を開拓していくフリーランス保育士も出てくるかも知れませんし、ベビーシッターとして一躍有名になっているフリーランス保育士もいます。
問題は「そうなれる人はごく限られた人」ということです。
誰もがフリーランス保育士として成功するならば、それは「仕事を選べる」「人間関係に悩まされにくい」「収入が上がる」フリーランス保育士を選びます。しかしそのような「理想を手に入れる」人は、ほとんど限られた人と言えるのです。
実力不足を痛感したライター業
私自身、フリーランス保育士としては保育ライターとYouTuberとしての活動はしました。ここで私が保育ライターとしての活動について、ちょっとエピソードを書いていきます。
「保育ライター」などと語っていますが、私がクライアントさんから「保育関係」のライターとしてお仕事をいただけたのは一社だけでした。
そこでは「有料記事」の依頼を受けました。
有料記事は「ネットで調べればわかる情報を並べても意味がない」のです。今はネット上に様々な情報が載っています。それらを参考にしないというまではいきませんが、自分なりの解釈や意見などを加えて初めて成り立つのが有料記事です。
私は何度も修正依頼を受けることとなりました。幸い親切なクライアントさんだったので、相談に乗ってくださり何とか依頼を受けた記事は全て納品することができました。
ただ私の感じたことは「自分自身の知識・力不足」「ネタ切れ」でした。
フリーランス保育士として成功する、保育ライターとして成功するとはこういうことなのではないでしょうか。やはり保育士としての実力、知識、それらが備わっていなければ、いくら高い志や理想があってもフリーランス保育士はやめとけというのが結論です。
「フリーランス保育士はやめとけ」はどんな人?

それでは「フリーランス保育士はやめとけ」と言われるのはどんな人でしょうか?私の失敗談を紹介しながら考えていきます。
保育士としての実績や実力、知識が不足している人
まずは再三書いてきた通り、保育士としての実績や実力、知識が不足している人はフリーランス保育士はやめとけです。
私のライター業のところで書いたように知識が足りないこともそうですが、実績というのも「説得力」につながるため、数年だけ保育士をして開業というのはおすすめできません。
一方で「将来的にはフリーランス保育士になりたい」と本気で考えているのであれば、まずは経験を重ね知識と実力を付けていけばチャンスがないとは言い切れません。「具体的に何年やればいい」というものはありませんが、今は実績も知識も実力もない人は今後の頑張り次第という言い方もできます。
体調が悪いなどの人
私が現役の現場の保育士だった頃、どのように評価されていたかというと「普通の新人」「普通の保育士」「園内で一番保育士らしい保育士」と周りからよく言われていました。まあいかにも「普通の人」だったのでしょう。
そんな私ですが、弱点とも言えるのが「人間関係でメンタルを壊しやすい」という点でした。
2024年にフリーランス保育士として開業しましたが、前職での保育士 いじめのダメージが残っていたのです。体調の悪い日があり、思うように活動できない日がありました。
もしかしたら「人間関係がつらいから、体調が悪いからフリーランス保育士になろう」と考えている人もいるかも知れませんが、そういったマイナスな発想でフリーランス保育士を目指すのは危険です。人間関係で体調を崩してしまったのであれば、まずは体調を整えるのが先です。
一方で「誰とでも良好な人間関係を築ける保育士」ならば、今いる職場にとどまる方が幸せな場合も少なくないです。この辺りも「フリーランス保育士はやめとけ」の理由と言えるのかも知れないです。
明確なビジョンや人脈がない人
そして私のフリーランス保育士失敗の決定打となったのが「人脈の無さ」です。これは保育士だけでなく、フリーランスとなる人には絶対的に必要なものです。
人脈から仕事をもらえるということがフリーランスにはあるからです。これはフリーランス保育士にも言えることでしょう。
また「今後食べていくための明確なビジョン」もないと行き当たりばったりになってしまします。人脈があるからビジョンが立てられる、仕事をもらえるつてがあるからビジョンが立てられる、なければなかなか立てられません。
私自身はというと「フリーランス保育士として弱い保育士さんを救いたい」という思いはあったものの、それは今後どのようにやりくりしていくかのビジョンではありませんでした。
ただ私は「失業状態から開業した」という経緯があり、同じように考えている人は注意していただきたいのですが、失業手当をいただくにあたり「開業準備は開業したものとみなす」というようなルールがあります。私も正直に「頭の中で色々考えるにとどめ、実際の行動は開業してから始めた」ということがあったので、「考え準備をしてみて、やはりやめておく」ということができなかったように思います。この辺りは少し、ルールの不備を感じてしまいます。
まとめ
今回は「フリーランス保育士はやめとけ」の理由と、そう言われてしまう人がどんな人なのかを私の経験とともに考えてきました。「少しでも当てはまる」「今の保育園で楽しく仕事ができている」という人は「フリーランス保育士はやめとけ」と言えるかも知れません。
それでも「何が何でもフリーランス保育士としてやっていきたい」という強い思いを持っているのであれば、実績を重ね、実力をつけ、人脈ができてビジョンが見えてきたらやってみるのも良いでしょう。フリーランス保育士の成功例はまだまだ少ないですが、今後「一つの選択肢」として定着していくかも知れませんし、それを作っていくのがあなたという可能性もあります。
それでは、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。
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