皆さんこんにちは、フリーランス保育士のふくだけいごです。
少しずつではありますが、フリーランス保育士という言葉がネット上で一般的になりつつあるように感じます。以前は検索をしてみても大した記事は出てきませんでしたが、最近は記事の数も増えてきています。そしてそれらの記事には、内容だけ見ればとても魅力的なことが書かれています。
ではフリーランス保育士には保育士ならば誰でもなれるのでしょうか。実際になった私が考える「必要なもの」をこの記事では挙げていきたいと思います。
・ある程度の保育士経験
一番はじめにしてもしかしたら一番大事なことと言えるかも知れません。フリーランス保育士になるにはある程度の業務経験が必須です。念のため、なるだけなら保育士資格を持ってさえいれば誰でもなれるのがフリーランスです。しかしフリーランス保育士として本気で生活していくならば、間違いなく保育士としての実績が必要です。
そもそもフリーランス保育士はどんな仕事をしてお金にしていくのか。保育園での保育、ベビーシッター、保育や育児関連のライター、今なら動画制作なども挙げられるかも知れません。
中でも保育園での保育は、いわゆる普通の保育士とは違い様々な働き方が考えられます。保育園の職員が足りない時に保育園に行くのか、曜日を決めてパートのように働くのか、雇用形態だけ業務委託で担任を持ち他の保育士と同じように働くのか、正社員が決まらない時や休職する職員が出た際の代替保育士として勤務するのかなどです。保育園側からしてみれば、フリーランス保育士を使う際「育成しなければならない保育士」ではメリットがありません。やはり保育の基本をわきまえている保育士の方が、教えることが少なくて済みます。フリーランス保育士を使うということは「現状の職員数では足りない」わけで、そんなに1から10まで教える余裕はないわけですから。
他にもライターの仕事をする際にも経験が説得力につながりますし、ベビーシッターなら預ける側からすれば経験の長さは安心感にもなります。
このように、フリーランス保育士には経験が必須です。1年や2年程度では仕事を獲得することさえ難しいと思います。まずはしっかりと保育園での保育士としての経験を積み、それからフリーランスを考えるのが良いでしょう。
・自分を売り込む営業力
フリーランス保育士はどのように仕事を獲得するのでしょうか。ただ待っていても仕事の依頼など来ません。考えられる方法としては「自ら保育園に営業に出向く」「SNSやネットを使う」ですがハッキリ言って両方行うのが良いです。
「自ら保育園に営業に出向く」というのは、保育園での仕事をしたい場合一番手っ取り早くかつ確実な方法です。そもそも見たこともない保育士にいきなり「うちに来てくれ」という話が出るでしょうか。フリーランス保育士というのは派遣保育士との競合だと私は考えています。向こうにはエージェントが付いています。保育園側からどういう人材が必要かという情報を得てマッチングしています。フリーランス保育士の有利な点はせいぜい派遣保育士ほど費用がかからないくらいです。ただ待っていても相当不利です。
そこで自らを売り込みに行くわけです。前項と重なってしまうところもありますが、そういう意味で保育士経験が武器になります。また営業力が試されるところでもあります。営業と言っても「自分を使うことのメリット」を売り込むのです。必要なのは実際の営業職の経験というより、保育士試験の時の自己PR力とも言えるかも知れません。
一方、SNSやブログなども上手く使えば仕事につながります。自らを紹介するのはもちろん、自分の仕事ぶりを記事にしてみるなども良いでしょう。これも自らを売り込む力が必要になってきます。
このようにただ待っているのではなく、様々なアクションを起こして初めて仕事につながります。フリーランス保育士になるのならば、どんどん行動していきましょう。
なお保育園に営業に行く場合、いわゆる飛び込み営業ではなく必ず日時を約束してから行くようにしましょう。最初のアポイントもある意味営業力が試されます。
・保育の仕事でのオールマイティーさ、あるいは何かに特化したスペシャリストであること
フリーランス保育士に限った話ではありませんが、仕事に対するオールマイティーさはかなりの武器になるでしょう。乳児クラスも幼児クラスも経験がある、ピアノが弾ける、製作が得意など「何でもできる」というのはそれだけ仕事の幅が広がることにつながります。保育園での助っ人のような仕事であれば、確実にこういう人は重宝されます。
また何か一芸に秀でているということでも武器になります。例えば運動や音楽の指導が得意であればそのような依頼が来るかも知れませんし、文章を書くのが得意であればライターとして活躍できるかも知れません。
このように「何でもできる能力」か「一つの分野でもいいので特技がある」ということはフリーランス保育士に必要なことです。何もないのであればまずは慌てず保育園での現場経験を積むことです。経験を積めばある程度何でもできるようになってきます。または自分の得意分野や興味のあることを究めていくということが必要です。
・「フリーランス保育士としてやっていく」という覚悟とポジティブな気持ち
フリーランス保育士になるということはそれなりの覚悟が必要です。なぜならフリーランス保育士というものはまだ認知度が浅く、新しい働き方であると言えるため社会的信頼感が今のところ高くないためです。
考えてみましょう。保育園での本採用された保育士、派遣保育士、フリーランス保育士。保育園側はどれを優先するでしょうか。当然自分のところで雇っている保育士を優先します。派遣保育士の方が多い保育園などないわけです。自分のところで雇っている保育士をまずは増やしたいわけです。では次は?「フリーランス保育士は派遣保育士との競合」と前述しましたが、保育園の職員が足りない場合、次に優先されるのはまだまだ派遣保育士です。
フリーランス保育士はあくまで新しい働き方で、これから広まっていく可能性はありますが現状ではまだ信頼も認知もあまりされていません。
一言で表すなら仕事がそんなにたくさんあるわけではないということです。もちろんフリーランス保育士として活躍している人もいますが、誰でも簡単に活躍できるわけではありません。そういう意味で、フリーランス保育士になるには覚悟が必要です。
またフリーランス保育士になりたい理由も大事になってきます。フリーランスになるメリットは「自由な働き方」や「人間関係にさほど悩まない」「自分の新しい可能性がひらける」など、ネット上でも様々なことが書かれています。しかし単に「人間関係が嫌になったから」とか「自分の自由時間を増やしたいから」といったネガティブな発想でフリーランス保育士になったのでは、正直仕事を獲得したりそれを続けていったりということが難しくなってきます。そもそも本当にフリーランス保育士は働き方が自由で人間関係には悩まないのでしょうか。このあたりについてはまた別に記事を書いていこうと思います。
やはり「自分はこういうことがやりたいからフリーランスになる」というポジティブな気持ちがないと続けていくのは大変です。自分が今後保育士としてどうなっていきたいか。いきなりフリーランス保育士になる前に、そういった自分自身との向き合いから始めましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はフリーランス保育士になる時に必要なものを挙げていきました。ちょっと厳しいことも書いてしまいましたが、実際「なるのは簡単、続けるのは大変」というのがフリーランスです。これから目指す方の参考に少しでもなればと思います。
私自身、これからフリーランス保育士という働き方がもっと広まり、横のつながりもできてくればいいなと望んでいます。保育士さんが自分に合った働き方のできる保育の世界になってほしいです。
それでは、今回の記事も最後までご覧くださりありがとうございました!
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