保育士のいじめの実態 実際にいじめを受けた私の体験談

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保育士の退職理由に多いものとして、人間関係が必ず上位に入ってきます。一言で人間関係と表わしても、その中身は様々です。園内の雰囲気の悪さや怖い先輩の存在、いじめやパワハラといった深刻なものまであります。

今回は保育士のいじめについて、その内容や実態を私の体験談も踏まえてまとめていきたいと思います。

保育士のいじめの内容は?実際に私が受けたこと

それでは保育士のいじめについて、どんな内容のものがあるのかまずは私の実体験について書いていきます。私は前の職場で2人の年上の保育士からいじめを受けました。実際にどんな内容だったのかお伝えします。

陰口を言われる

事の始まりは3歳児クラス、パートのAさんと2人で担任を組んだことでした。向こうのやり方を否定するつもりはありませんが、とにかく保育観が合わず、やりづらさを感じていました。

私は仕事が早いタイプではなく、締め切りなどはギリギリになることが少なくありませんでした(その分ギリギリまで考えるなどして質を上げたかったからですが)。一方Aさんはとにかく仕事が早い。向こうは向こうでやりづらさはあったのでしょう。

夏前あたりからギクシャクし始め、私もきつくなっていました。

7~8月頃のいわゆる夏休み期間、3~5歳児クラスは全体を2~3名で見るという体制が多かったのですが、4歳児担任のベテランBさんとAさんでこちらを見ながらヒソヒソ話をしたり、睨んできたりされるようになりました。「私の思い込みかも?」と思うこともありましたが、どう考えてもその場の雰囲気は最悪でした。

人格否定「だからダメなんだよ」と言われる

ある日、内容は忘れたのですが私はBさんと話をしていました。その時の一言が未だに頭に残っています。

Bさんの言ったことに対し、私は「でも・・・」と反論しかけたその時でした。

「そうやって『でも・・・』って言い返すからダメなんだよ。A先生も(言い返すからダメだと)言ってた」

この言葉は強烈でした。人格否定。後々よく調べたらパワハラになるような内容でした。

その後は「この人には何も言い返せない」と思うようになってしまいました。今思えばその場で私も怒りをぶつけられれば良かったのでしょうが、それは性格的なものもありますし、私にはできないことでした。

休職・・・復職後も関係は改善せず

私は体調を崩し仕事を休みがちになります。このような人間関係でまともに一年間保育ができるわけがありませんでした。私は休職に入ります。

1か月で復職後、またAさんとBさんからは厳しい視線を感じるようになります。すぐに私は2度目の休職。

このままではどう考えても良くはならないと感じました。それには私自身が働き方を変えるしかないと考え、私は常勤からパートに変わることにしました。

話しかけても挨拶をしても・・・何をしても無視をされる

新年度が始まり、パートとして働き始めた私でしたが、待っていたのは追い打ちをかけるようないじめでした。まずはAさんから無視をされるようになります。挨拶をしても話しかけても、何をしても無視され続けました。

実は私が休職している間、代替職員の採用はなく、また小さな保育園だったこともありフリー保育士がいなかったため、私の代役はAさんとBさんでまかなっていたのです。

Aさんとしても負担が大きかったようで、体調を崩してしまったこともあったようです。

でも無視していいのでしょうか。無視はいじめの一つです。そもそも私はなぜ体調を崩したのでしょうか。

どうも園内に「無視をするのも仕方ない」という雰囲気があったようにも思えます。後ほどどういうことか書きます。

必要以上の干渉

午後出勤のパートとなり、担任を持たなかった私は掃除をすることが多かったです。しかし掃除機をかけていると「やり方が違う」とBさんから連日ガミガミ言われるのでした。確かに私のやり方も悪かったのかも知れませんが、そんなにガミガミ言わなくてはいけないのでしょうか。私も新人ではないのに、掃除をする姿まで干渉されて本当に辛かったです。

Bさんには他にも、パートになった途端「休憩用のマグカップを早くどけてくれ」といったようなことも言われました。マグカップすら置かせてくれない、本当に邪魔者扱いされているんだと感じました。

他にもある!私が受けたようなものとは別の保育士のいじめ

私が受けたいじめは以上のような内容でした。しかし調べると他にも代表的な保育士のいじめは存在するようです。

例えば仕事を押し付けられるというものもあるようです。帰り際に押し付けられたり、誰もやりたがらないようなことを押し付けられたりという内容です。

私の場合、AさんとBさんだけが相手でしたが、集団でいじめをするような内容もあるようです。例えば自分だけ連絡事項を教えてもらえないなどです。他にも上司という立場でありながらいじめを行うなど、保育士の世界の人間関係はかなり壊れてしまっている園が多いです。

解決策はあったのか?

ここからは私の事例を踏まえて、解決する方法があったのかを考えていきます。
なお保育士のいじめの対処法については以下の記事でも書いています。

保育士いじめの対処法 対処できなかった私が考える方法とは?
いじめやパワハラが横行しているともいえる保育の現場。いつ誰が被害に遭うかわからない、そんな現状になっています。そこで今回は保育士のいじめの対処法についてまとめました。いじめを受け対処法に失敗した私が、今なら考えられる正しい対処法を提案していきます。

上司に相談はできる?

まずは上の人間に相談するという方法ですが、はっきり言っていじめを受けている人間は心が衰弱しきっているので、自分から助けを求めることさえも困難なことであると言えます。そもそも上司がしっかりしているなら園内の状況はもっと良好であるか、そこまでいかなくても状況ぐらいは把握できているはずです。

実は私の場合、Aさんと組んで数か月したころ、組み合わせを変えようかと園長が話をしてきてくれたということがあったのです。しかし断ってしまいました。そこでお願いしますと言うと、余計に関係性が悪化してしまうと思ったからです。

今となってはそこで変えてもらっていれば、もしかしたら状況は変わっていたのかも知れませんが、逆により悪くなっていたのかも知れません。

上司に求めることは相談しやすさはもちろんですが、園全体の人間関係が良くなるような働きかけも必要ではないでしょうか。簡単に配置を変えても、一時的には良くても長い目で見ると何も解決できていない場合が多いのです。

上司に相談してももみ消されることがある?

Aさんから無視をされ続け半年。体調が整ってきた私は無視をされていることを主任に相談しました。
返答は予想外の内容で「まだ無視していたんだ」ということでした。つまり知っていたということです。

目撃したのか誰かが言ってくれたのかはわかりませんが、無視を知っていたのです。なのに「時が解決する」とでも思ったのでしょうか。それともAさんに注意か何かしたにも関わらず無視が続いていたのでしょうか。

この件についてはかなり考え込んでしまいました。ちなみにですがこの後もAさんの無視が終わることはありませんでした。真実はわかりませんが、園内または上司の中にAさんが無視することも仕方なしみたいな空気があったのかも知れません。

いじめられた男性保育士のその後の末路

心身ボロボロになりながらも少しずつ体調が戻ってきた私は、経済的なこともあり再度常勤に戻りたいと園長に申し出ました。答えはNO、それどころかパートとしても休みがちで、これ以上は契約できないとまで言われました。戦力外通告です。

いじめられた側の完全なる敗北です。いじめで体調を崩し、本来の仕事ができなくなり、そしてとどめの戦力外。私がこの園でしてきたことは何だったのだろうと思います。私をいじめた2人は今も何のお咎めもなく働いていると思うと、怒りと悔しさと悲しさが募るばかりです。一方の私は完全に戦意喪失、もう現場の保育士としては戻れないと思っています。保育士生命を絶たれました。

私がいじめられた原因は?

「私はなぜいじめられたのか」と考えることがあります。仕事が遅いから、男性だから、病気で休みがちだからなど、一応理由はあるとは思います。

しかし自分を正当化するわけではないですが、いじめは起きてはいけないことですし、どんな理由があってもいじめをしていいわけではありません。ましてや保育士という子どもに色々なことを教える立場の人間ならなおさらです。

保育士のいじめ、何が一番の問題点か

私が保育士のいじめで一番問題に感じることは、常にいじめる側が圧倒的に有利であることだという点です。いじめられた側は体調を崩すなどして、結局退職するしか選択肢がなくなるのです。

いじめる側は保育園に長居するので、なかなか園の人間関係は改善へと向かいません。結局それで保育士不足となり、仕事のストレスが増えまたいじめが起こる。こういった構図から抜け出せなくなってしまうのです。

職場の人間関係に関する記事はこちらでも書いております。

保育士はなぜ数年で辞める人が多いのか すぐ辞めてしまうメカニズムを考察する
離職率が高いと言われる保育士。中でも数年で退職してしまう保育士が多いと言われています。なぜ保育士はすぐに辞めてしまうのでしょうか。今回はそのメカニズムを私なりに考察してみました。すぐに退職されないための提案も書いています。

まとめ

今回は保育士のいじめの実態について書いてきました。かなり重たい内容ですが、実際に私が経験したことですし、今なお現場で苦しんでいる方もいらっしゃるのが現実です。

保育士不足が言われているのです、今こそ業界をあげていじめの撲滅や人間関係の改善に取り組むべきではないでしょうか。

それでは今回も最後までお読みくださりありがとうございました!

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