
ネットで「保育士」について検索しようとすると「世間知らず」という言葉も付随して出てきます。これはどういうことでしょうか。
実際に「保育士が世間知らず」というイメージを持たれている方もいらっしゃるようですし、新卒や異業種から保育士になられた方も「保育士は世間知らず」と思う方もいるようです。
かく言う私も、保育士歴はそれなりにありますが「保育士である私自身が世間知らずだった」と思わされることがありました。
今回は「保育士は世間知らず」と私が痛感させられた出来事を書いていきます。
私が「保育士は世間知らず」と痛感させられたこと
それでは私が「保育士は世間知らず」と痛感させられたことを見ていきましょう。
一般的な仕事中のトイレの行き方がわからない
保育士は本当に大変な仕事です。子どもたちを保育している間にトイレに行きたい場合、タイミングを見計らった上で周りの職員に「トイレ行ってきます」と声を掛けてから行くのが当たり前です。一人担任ならよりトイレに行くこともタイトです。
逆にこれができていない保育士は報告・連絡・相談という基本ができていないということにもなります。
そんな保育士なら当たり前のトイレに行く際の声掛け、保育士ではなく一般的な仕事をする時は「当たり前」ではないのです。もちろん業種や時と場合にもよりますが、トイレくらい自分のタイミングで行ける場合が多いです。
私は最初に「トイレは勝手に行って大丈夫ですか?」と質問しました。この時「ああ、私(保育士)って世間知らずだな」と痛感しました。
余談ですが私が「トイレっていつでも行けるんだ」と最初に知ったのはまだ保育士時代。テレビで映画の「ショーシャンクの空に」を観ていて、モーガン・フリーマン演じるレッドが出所後仕事中に「トイレに行っていいですか?」と聞いてトイレくらい勝手に行けみたいに返された時です。「刑務所ですっとそうしてた」という回想をレッドがしていて「我々(保育士)は囚人と一緒かよ」と思ったのが最初です。
休憩の取り方がわからない
保育士と言えば休憩がなかなか取れないということがよくあります。保育士の休憩についてはこちらの記事でも書いています。

そんな休憩がろくに取れない保育士ですが、一般社会では昼に休憩があり、また業務中にも「疲れたな」と感じたら自分で休憩を取っても良いのが当たり前です。もちろんこれも業種やその時々次第ではありますが、保育士の休憩とは大きく違います。
私は先ほどの記事でも書いた通り、法定通りの休憩を仕事中に取ったことがないので、仕事中の休憩の取り方がわかりませんでした。休憩中も何をすればよいのか、何かしないと落ち着かないといった具合でした。こういう点からも「保育士は世間知らずだな」と痛感させられました。
いざ転職しようにも何もできない気がする

保育士から異業種へ転職しようとする際、「保育士しかやってこなかった」ことで不安に感じる場合もあります。保育士だけを経験してきた私は「保育士以外何もできなさそう」とずっと思っていました。
確かに保育士だけを続けてきた場合、全く違う業種に転職する際はなかなか勇気がいります。
実際は保育士はマルチタスクで仕事をこなしており、様々な業務の経験があるので「保育士は他のことが何もできない」ということはありません。逆に「何でもできる」と思っても大丈夫です。
しかしいざ「初めての転職」となると「保育士で世間知らず、何もできないかも」と不安になってしまう方もいるようですし、実際私もそう思っていました。
臨機応変が身に付きすぎている
保育士は常に臨機応変に動くことが求められますね。子どもを保育するときはもちろん、日々の小さな業務でも、声を掛け合い「私がやっておきます!」と動ける姿勢が必要です。
保育士を長くやっているとそんな「臨機応変さ」が自ずと身に付いていきますが、一般的には「きちんと役割を決める」「チームで動く」ということも多く、臨機応変さが「保育士の世間知らずさ」と感じたことも私はありました。
これ自体は悪いことではありませんし、むしろ別業種に行くときには使い方次第で武器にもなりますが、最初のうちは「そんなことまで決めておくんだ」と驚くこともあるかも知れません。
実際に異業種を経験した保育士の声からも
また私がかつて務めた保育園で、実際に保育以外の一般社会を経験している保育士の方がいて、その方の声からも「保育士は世間知らず」というような声も聞かれました。
実際その先生は、園内でも少し違う切り口の視点を持っておられる方でした。このように保育士として戻ってくる場合でも、一般企業を経験していることはプラスに働くことも少なくないようです。
保育士の世間知らずは問題か?
では保育士が世間知らずなことは問題なのでしょうか。これはその人の状況によるところが大きいと思います。私なりの考察を書いていきます。
保育士として同じ園で勤めていく場合
まずは保育士として同じ園で勤めていく場合です。なかなかそのような人も少なくなっているように感じますが、その場合はあまり問題ないように感じます。
むしろ主任などに昇格していく上で、園のルールや伝統を守らなくてはならないことも出てくるでしょう。
一方で保育の世界にはびこる「変なルール」というものがあります。これは変えていくという視点も大事になってきます。
変なルールの存在は、保育士の働きにくさや若い保育士が育たない一因にもなります。それらは是非とも「長年勤めた人が変えていく」という流れを作っていってほしいです。
他園への転職を視野に入れている場合
保育士をされている方の中には、他の園への転職を考えていらっしゃる方も少なくないでしょう。他園へ転職することで、新たなチャレンジやキャリアアップ、また人間関係の悩みから抜け出す機会になることもあるでしょう。
ところで他の園への転職を考えている場合は、保育士の世間知らずには少し注意が必要です。
先ほど「園内の変なルール」は「その園だけのルール」である場合が少なくないからです。
一つ事例を書きますと、私がかつて勤めていた保育園に「年齢高めで公立園から転職してきた人」がやってきたことがあったのですが、二言目には「公立園ではこうしてた」と言うので周りからあまり良く思われていなかったという人がいました。
郷に入っては郷に従えと言いますが、今までの常識が通じない場合が多々あります。「同じ保育士だから」「前のやり方が正しいから」などと思わずに「まずはその園のやり方を学ぶ」ということが新しい人間関係を築く上では大切です。
異業種への転職を考えている場合

保育士さんの中には「保育士はもう辞めて別の世界へ行く」と考えている方もいらっしゃるでしょう。その場合は「保育士の世間知らずは要注意」です。
私の体験談でも書いた通り、全く知らなかった常識に戸惑うことが多くなるかも知れません。
対策としては
- 自分たちの常識が他では当てはまらないことも多いと頭に入れておく
- 知人などから仕事や職場でどのような感じか聞いてみる
- 学生時代に保育以外の世界でアルバイトなどを経験しておく
などが考えられます。
一つ勘違いしないでいただきたいのは「保育士の常識が恥ずかしいことではない」ということです。変なルールも確かに存在しますが、保育士として身に付けた知識やスキルは普通に生きていたら手に入れられないものです。それを誇りに思って、新しい世界にチャレンジしてみてくださいね。
まとめ
今回は「保育士は世間知らず」ということについて考えてきました。確かに保育の世界にずっと居続けることで、保育士が世間知らずになってしまうことはあるようです。
ただし必ずしも悪いことばかりではありません。保育の世界で身に付けたことを生かして、今の園でも別の園でも、または他の世界でも活躍していってくださいね。
それでは、今回もお読みくださりありがとうございました。


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