
子育て。楽しいことももちろんたくさんありますが、大変で疲れてしまうことも多いですよね。「子育てに疲れた」その原因、いい親にならなくてはという使命感から来ていませんか?今回は子育てに疲れた時の「脱・いい親」をテーマに、解決方法を考えていきたいと思います。
「答えがすぐに出てしまうこと」=現代の子育ての問題点の一つ!
もしあなたが子育てで疲れ悩んでしまったら、まず何をしますか?「スマホやネットで調べる」という方、多くないですか?今の時代、困ったときはスマホやパソコンでちょっと調べればすぐに情報を得られますよね。私自身もよくやります。
確かにネットは便利です。何でも答えが書いてあります。でも本当にそれは正しい答えなのでしょうか。
ネットには様々なことが書かれています。「あまり動画見せるな」「なるべく一緒に遊んでやれ」「甘いものはあまり食べさせるな」「鬼やおばけで脅すな」などなど・・・。確かに正しいのですが、総じて「いい親であれ!」と言う意味が含まれているように感じます。
この「いい親でなくてはいけない」という、ある種の社会通念のようなものが、現代の子育てをしている親御さんを苦しめている部分があるのです。
いい親とは何でしょうか。ネットに書いてある通りにできればなれるのでしょうか。
結論から言うとそんなことはないですし、そうである必要はありません。また全てを完璧に行うことなど不可能です。
ではなぜいい親である必要がないのでしょうか。次の項目からお伝えしていきます。
いい親であることより心に余裕のある親のほうが良い

いい親ではない=悪い親ということではないのです。親の種類が2種類しかないということはありません。確かにまともに食事を与えない、日常的に暴力を振るうなど、虐待と言えるものは許されませんが、例えば「子どもを静かにさせるためについ動画を見せてしまう」ということが悪い親というわけではありません。
動画を見せることについてネットで調べると視力や脳への影響と言ったネガティブな情報がたくさん出てきます。「積極的に動画を見せよう!」などという情報はまず出てきません。それゆえ、動画を見せてしまったことで罪悪感を持ってしまう方もいらっしゃるかと思います。
確かに視力などへの影響はあります。その情報自体は正しいでしょう。ですがそれが「動画を見せることが悪」というように捉えてしまいやすいことが問題なのです。
現代の子育ては本当に大変です。共働きの増加、子育てについて協力したり情報交換をしたりということが難しい家庭の孤立化。私が保育士になったのは15年くらい前ですが、その間だけでもだいぶ変わってきています。更に昔と比べていったら、より家庭を取り巻く環境が複雑になっているのは容易に想像できます。
そういう時代ですので、「いい親になろう」とするのではなく、「心に余裕のある親になろう」とする方が大事だと私は考えます。心に余裕があることで、子育てへの良い影響が生まれてくるからです。
ではどうすれば心に余裕を持つことができるでしょうか。
子育てに疲れたら ある程度の適当さを持ち、意図的に自分の時間を作ろう
子育てに疲れたら、まずは自分のための時間の確保です。「普段は働いていて、帰ってくれば家事に育児、そんな時間ないよ!」と思われる方もいらっしゃるかと思います。ですがこれができるだけで心の余裕がグッと増えます。
例えば子どもが寝てからの時間を使う、夫婦で休みの日は交代で子どもの面倒を見るなど。
更には子どもにゲームや動画を見せている間に自分の趣味を楽しむ、仕事が休みだが保育園に預けるといった、あまり保育士が言ってはいけないようなことも私は絶対ダメとは思いません。保育園に預けることについては園自体の考え方や方針もあるので、もし後ろめたさを感じるのであれば「子育てに疲れている」という旨を正直に園側に伝えておくのが良いでしょう。面談で相談に乗ってくれたり、リフレッシュのため保育を受けてくれたりということがあると思います。
いずれにせよ、何でもストイックにこなそうとしすぎないことです。子育て、仕事、家事、全て完璧にこなすのは大変です。どれか適当にできるところは適当さを持って行うことを心がけましょう。
ネットの情報はほどほどに、都合よいところだけを活用する
既に書いたとおり、ネットには様々な情報があふれています。正しいことも多く書かれていますが、全て真に受けてしまうと苦しくなり子育てに疲れてしまいます。ですのでネットで調べること自体は悪いことではありませんが、あくまで参考程度にしましょう。情報のいいところだけを実践するのでも構いません。
動画やゲームも使っていいのです。「鬼が来るよ」も別に構いません。何でもほどほどであれば問題ありません。親として、それで少しでも心に余裕ができてくれば、それらの対応も少しずつ変わってくるはずです。
子どもも大事ですが、自分自身も大事にしてください。親が元気でいることが、何より子どもにとって大事なのです。
心に余裕がないとどうなる?
子育てに疲れて心に余裕がないとどうなってしまうのでしょうか?「心に余裕がなくなる」→「子どもがより言うことを聞かなくなる」→「つい怒鳴ってしまう」→「怒鳴ったことを後悔し落ち込む」→「ますます心に余裕がなくなってしまう」というループに入ってしまうことも考えられます。こうなるとなかなか脱出することが難しくなりますし、親子関係への悪影響も考えられます。
もし既に「ループに入っている」状態になってしまっていたら、すぐにでも断ち切る必要があります。そのためには「いい親になろう」としないことです。何を使ってでも、まずは「自分の心の余裕」作りをしてください。そのことが悪いループを断ち切るきっかけになります。
再三記したとおり、「いい親」である必要はないのです。「いい親子関係」であることが大切なのです。
まとめ

今回は子育てに疲れた際の「脱・いい親」をテーマに記事を書きました。そのためには親自身が自分を大切にし、心に余裕を持たせること。それが良好な親子関係を築くことにつながります。
いきなり親子関係がガラリと変わることは少ないかも知れません。子育てに疲れている方は少しずつ少しずつ、変えていくのです。そのための参考になればと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました!
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