子どもたちは日々生活の中で様々なものを吸収し、大人が驚くようなスピードで成長していきます。とはいえ中には成長の過程で、大人がサポートしてあげないとできないこともあります。例えば箸を始める最初の一歩もそうで、なかなか進まない場合、大人が工夫してあげることが大切です。
今回は子どもの箸について、いつからどうやって始めていけばよいかを考えていきます。
何歳になったら箸の練習を始める?
まず前提として「○歳までに箸が持てるようにならなくてはいけない」ということはありません。あまり親が焦ってしまって、子どもが箸や食事そのものを嫌になってしまっては元も子もありません。子ども一人ひとりに合ったタイミングで始めればよいのです。
ではどのタイミングで子どもの箸の練習を始めればよいでしょうか。
子どもの箸の練習を始めるタイミング
それでは子どもの箸の練習を始める3つのタイミングを考えていきましょう。
子どもが箸に興味を持ったら
一番大事とも言えるのが「子どもが箸に興味を持ったら始める」ということです。興味がないのに無理に持たせる必要はありません。逆に興味を持ったら積極的に始めていきましょう。
一方で「興味を持つ気配がない」「さすがにそろそろ始めさせたい」とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
そういう方向けに、「どうやって子どもに箸への興味を持たせるか」は後述いたします。
スプーンやフォークが上手に持てるようになったら
スプーンやフォークを上手に持って使えるようになったら、箸の練習を始めても良いと言えます。
ここで大事になるのは「やらせる」のではなく「子ども自ら箸を使いたくなる」ような対応が大事です。まずはスプーンやフォークが上手になったことを存分に褒めましょう。「パパやママといっしょ」と子どもが喜ぶ働きかけも良いですね。
とは言え「スプーンやフォークが上手になった=箸のスタート」ではなく、「上手になって箸に興味を持てたら」というのが大事です。
上手に使えるようになったというのは一つの目安なのです。あくまで「興味」が一番大切です。
保育園などから「おうちでも練習してみてください」と言われたら
保育園や子ども園、幼稚園では集団生活です。園の考え方にもよりますが「このクラスになったら個人差に応じて箸を始めていく」という園が多いかと思われます。中には「このクラスになったら全員箸」という園がないとも言い切れません。
保育園などでは箸を使い始めるにあたり「家庭でも練習してみてください」といったことを知らせてくれる場合が多いです。そのタイミングで練習を始めるというのもよいでしょう。
子どもの箸の練習の進め方&興味の持たせ方
では子どもの箸の練習はどのように進めていけばよいでしょうか。また子どもが箸になかなか興味を持たない場合、どのように興味を持たせれば良いでしょうか。
まずは指先を使った遊びをたくさんする
箸は指先を使うので、まずは指先を使う遊びをたくさん取り入れましょう。遊びと言っても特別なことはありません。積み木や紐通し、ブロックやシール貼りなど、家で普通に遊べるもので大丈夫です。少しずつ慣れてきたら、箸を使った遊びをするのも良いですね。
一緒に食事をし、箸の持ち方を見せる
大人も一緒に食事をし、その際正しい持ち方を見せてあげるというのも効果的です。この時気を付けたいのが、あまり熱心に正しく持たせようとしすぎないことです。正しく持たせようとしすぎて、せっかく興味を持った箸が嫌になってしまってはもったいないです。まずは一緒に箸を使うことを喜び、存分に褒めてあげましょう。
食事の時とりあえず箸を置いておく
あまり難しく考えずに、とりあえず食事の時に箸を置いておくというのでも良いです。冒頭で書いた通り、子どもは日々様々な経験を通して成長していきます。箸も使っていくうちに上手になってくるので「そろそろ箸を使わせたいな」と思ったら、いつものスプーンやフォークとともに箸もさりげなく置いてみてください。すぐに使おうとしなくても、興味が湧いてくれば使い始めると思います。
子どもの箸に関する裏ワザ集
ここまで主に箸の始め方と進め方について書いてきました。ここからは子どもの箸に関するちょっとした裏ワザを書いていきます。上手く取り入れられれば育児が少し楽になるかも知れませんよ。
保育園や幼稚園を存分に頼る
まず保育園や幼稚園などにお子さんが通っているのであれば、存分に頼りましょう。担任の先生に直接相談してみても良いですし、連絡ノートに記載してみても良いでしょう。同じクラスの他の子の進み具合を聞くことで安心することもあるでしょうし、具体的な進め方のアドバイスもしてもらえるかも知れません。また家でなかなか箸を始められなくても、園で進めてくれる場合があります。
通っている園に助けてもらうことは悪いことではありません。むしろ連携を図って子育ての負担を軽くしていきましょう。
好きなキャラクターの箸を取り入れる
子どもがなかなか箸に興味を示さない場合、好きなキャラクターの箸を使うのもアリです。子ども用品店にはかなりの種類のキャラクターの箸がありますし、ネット通販にも取り揃えられています。お子さんと一緒にこれらを見て選ぶというのも良いですね。
子どもの箸を選ぶ上で、材質や形状、長さは確かに大事なポイントです。
しかし子どもの箸を進める上で最初に大事になることは再三述べているように「興味」です。年齢が上がってきてもなかなか箸に興味を持たないのであれば、まずキャラクターを使って興味を持てるようにする方法も良いです。そこから正しい持ち方を見せたり、箸を使った遊びに発展させたりしていく方法もあります。
矯正箸を取り入れる
箸に丸い輪っかが付いた、矯正箸を使うという方法もあります。輪の中に指を通すだけで箸の持ち方となり、使うことができるというものです。
しかし矯正箸を使うと、そこから普通の箸への移行にやや時間がかかるとも言われています。
そこで矯正箸の取り入れ方としては、まず「自分のもの」と子どもが興味を持つための道具であると考えるのが良いでしょう。私が過去に勤めていた保育園の園児でも、こういうキッカケで箸の使用につながったという子がいました。
また矯正箸を使うと簡単に食べ物をつまむことができるので、そこで「できた」という経験をし自信をつけさせていくというのも良いですね。
いずれにせよ、矯正箸でいきなり正しく箸を持てることに期待するのではなく、興味を持たせたり自信をつけさせたりといった導入に取り入れるのが良いでしょう。
まとめ
今回は子どもの箸の進め方についてまとめていきました。最初に大事なのはあくまで「興味」です。興味を持った段階から始まり、その興味を持てるようにしていくことが大人の役目です。
そう書いてしまうと少し堅苦しいですが、難しいことをしろというわけではありません。遊びの中で取り入れたり、ちょっとできたことを存分に褒めたり、それだけでも変わってくることはあります。また保育園などに通っているのであれば少し助けてもらうのも良いのです。
箸を通して子どもも大人もより楽しいひとときを、食事の時に過ごせるといいですね。
今回も最後までお読みくださりありがとうございました。
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