自分の子どもを保育園に入れるということは、家庭にとっては大イベントであると言うこともできます。最近は「保活」という言葉も一般的になってきているほどです。
それでは保育園を選ぶとき、どのような選び方をすればよいでしょうか。今回は保育園の選び方と、見学に行った際に見るべきポイントを解説していきます。
保育園の選び方 ポイントを絞ろう
それではまず保育園の選び方についてです。その際、私が提案したいことは「あまりあれこれ条件を付けすぎない」ということです。保育園はカリキュラムが多い園や遊び重視の園、英語や体操教室があったりモンテッソーリ教育であったり、さらにはキリスト教やお寺の保育園などかなり様々です。
「どうしても英語を取り入れている保育園がいい」とか「習い事の代わりになることを取り入れていてほしい」など、保護者的には要望が多くなるのも仕方のないところではありますが、あまり条件が多いと通える範囲の保育園にはないということもあり得ます。
まずはここから解説する「保育園を選ぶ時の必須ポイント」を参考に、その上で「保育園で取り入れていること」や「園の方針」が合っていればラッキーぐらいに考えるのが良いのではないでしょうか。
自宅からの距離と通勤時間
まず保育園の選び方である意味一番重要となってくるかも知れない「自宅からの距離と通勤時間」です。保育園は通うのに不便であれば保護者にとっても子どもにとっても負担になってしまいます。ですので自宅からどれくらいで通えるのか、園から勤務場所までどれくらいかというのは重要な要素です。
それに付随することとして、例えば車を送迎や通勤で使いたい場合「保育園に駐車場はあるか」とか「ベビーカーや自転車を置いておく場所はあるか」なども大事な要素になってきます。
保育園の受け入れ年齢
保育園とは基本的に0歳~小学校入学前までの子どもを預かる施設ですが、細かいルールが存在します。0歳~2歳児クラスまでの保育園もありますし、同じ0歳でも生後何か月からとか、または満1歳からという保育園もあります。
このように保育園によって受け入れ年齢が変わってくるということも押さえておきましょう。
保育時間
保育園の開園時間にも注意しましょう。7時~19時や20時まで開園している園が多いですが、それより短い保育園も存在しますし「0歳は18時まで」といったルールもあります。就業時間と通勤時間を踏まえ、時間までに間に合うか(または朝の時間は間に合うか)なども考慮しましょう。
また保育料の無償化が進んできましたが、延長保育は別料金です。なので「延長保育の始まる時間」というのも踏まえて保育園選びをしましょう。
認可保育園か認可外か
保育園には児童福祉法に基づいて設置の基準を満たしている認可保育園と、基準を満たしていない認可外保育園があります。「認可保育園の方が安心」と考えている方も多いのではないでしょうか。
確かに認可外の保育園では保育士資格を持つ職員が少なかったり、敷地が狭い傾向にあったりなどすることがあります。しかしもし認可保育園の定員が埋まっていてどうしても近くの保育園に入れない場合などには助けになることもあります。また認可外と一括りでも中身は様々で「認可にも負けない認可外」という保育園も存在します。
とは言え保育料が変わってくるなど、家庭によって負担が変わってきます。保育園選びをする際、その保育園が認可保育園なのか認可外保育園なのかも考えましょう。
アレルギー対応
子どもの食物アレルギーがあるという場合は、どのように対応してくれるのか必ず確認しましょう。
ほとんどの保育園でアレルギー児への除去食の提供などの対応をしてくれますが、あまりにアレルギーの種類が多い場合や、除去しきれない食物(主菜となる肉など)の場合など、食事の持参をお願いされる場合もあります。
これは園次第になるところです。「毎日持参」では負担も増えてしまいますね。子どもの命にも関わることなので、どこまで対応してくれるのか必ず確認しましょう。
子どもも大人も毎日通うということを念頭に保育園選びを
ここまでだけでも保育園を選ぶ条件が様々です。この上に条件を付けたくなる気持ちもわからなくはないのですが、子どもはもちろん大人も毎日送迎で通う保育園です。通うだけでなく子どもはそこで一日生活をするわけですし、大人は仕事があるわけです。なので通うだけで負担になるような場所の園は避けたほうが良いでしょう。
保育園の選び方 見学時のポイント
ここからは保育園見学の際のポイントを解説します。まず雰囲気などを確かめるためにも保育園の見学はしておいたほうが良いですし、自治体によっては入園希望を出すのに見学が必須の場合もあります。
なお保育園見学希望の際は必ず事前に保育園に連絡を入れ、日時の決定を行いましょう。この時の電話対応の様子も保育園の様子を知る一つの要素になります。
子どもたちの様子を見る
まずは子どもたちの様子をよく見ましょう。表情はどうか、元気はあるかなどです。あまりにも子どもたちが緊張して過ごしているのは考えものですし、逆に自由すぎて大人の目が行き届いていないのも心配です。
子どもが楽しくのびのびと過ごせているか、それにより保育者との関係性も見えてきます。
職員の様子を見る
職員の様子もよく見ましょう。挨拶はきちんとできているか、表情は明るいかなどです。表情や子どもたちとの関わり方などからは園全体の雰囲気も見えてきます。
また子どもの人数に対して保育士の数は十分であるかもよく見てみましょう。子どもに対して大人が少ない、その大人の表情に覇気がない、そのような園は慢性的に人手不足のブラック保育園の可能性もあります。
あまり考えすぎず直感を信じるのもOK
保育園の選び方で、見学をした際に見るべき要素は確かにたくさんあります。園児や職員の様子以外にも整理整頓はされているか、トイレは清潔か、園長や主任はどんな人かなど挙げればキリがありません。
しかし雰囲気というものは見てわかるという部分もありますが、感じるということでもあります。直感的に雰囲気の良さや悪さは感じられるものです。
特に保育者というものは、見学などの来園者がいる場合、多少緊張感が普段より上がってしまうものです。その場だけで見てわかるものには限りがあります。
なので最終的に自分の直感で「この園に子どもを通わせてみたい!」と思ったらそれでも良いと思います。
保育園の選び方 見学で不適切保育があるか見破ることはできる?
ここまで保育園の選び方と見学でのポイントを解説してきました。あまり難しく考えずに進めていきましょうということですが、最後に最近ニュースで気になる「不適切保育」についても簡単ではありますが保育園の選び方に絡めていきます。
不適切保育はどの保育園でも起こる可能性がある!
結論から言うと「どの保育園でも不適切保育が起こる可能性はある」ということです。不適切保育が起こる要因は保育士本人の資質もありますが、他にも保育士のストレスや園そのものが閉鎖的であることも関係しています。それだけ保育業界全体の課題であると言うこともできます。
よって保育園の選び方で園見学をし、良い雰囲気を感じることができれば不適切保育が起こる可能性が低いのかも知れませんが、見学をしただけでは「絶対に不適切保育が起こらない」と言い切ることはできないのです。
結局は自分が保育園との信頼関係を築けるかにかかっている
不適切保育については不安に感じている人も少なくないでしょう。確かに心配になる要素だと思います。しかし心配してばかりでは自分も子どもも園生活を楽しむことができなくなってしまいます。
あまり心配しすぎるのも考えものです。保護者である自分と子どもが、いかに保育園との信頼関係を築いていけるか。入園後はそこにかかっていると思います。保育園の選び方のポイントは、信頼関係を築けそうか、そこが一番とも言えるかも知れません。
まとめ
今回は保護者の方向けに、保育園の選び方と見学の際のポイントを解説してきました。時間と場所的に通えそうかを踏まえたうえでピックアップし、見学で雰囲気を感じ取るというのが保育園の選び方としてはベターでしょう。
難しく考えすぎて入園前から疑心暗鬼になっては心が持ちません。第一希望に入れない場合もあります。保育園入園は「子どもが自分の手から離れる最初のイベント」とも言えるので神経質になりがちですが、子どもも大人も成長する第一歩でもあります。色々な可能性を考え、保育園入園に向けた活動「保活」を進めていってくださいね。
それでは今回も最後までお読みくださりありがとうございました!
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